胸腔鏡を用いた縦隔疾患の手術適応とその手技
胸腔鏡のみのアプローチ 重症筋無力症に対する胸腔鏡下拡大胸腺摘出術
青木 雅也
1
,
永田 俊行
,
梅原 正
,
鈴木 聡一
,
原田 亜矢
,
脇田 和博
,
大塚 綱志
,
狩集 弘太
,
酒瀬川 浩一
,
中村 好宏
,
佐藤 雅美
1鹿児島大学 呼吸器外科
キーワード:
Prednisolone
,
横隔神経
,
胸腺腫
,
胸腺摘出術
,
重症筋無力症
,
術後合併症
,
入院期間
,
麻痺
,
失血-外科
,
ビデオ下胸腔鏡手術
,
手術時間
Keyword:
Length of Stay
,
Myasthenia Gravis
,
Paralysis
,
Postoperative Complications
,
Phrenic Nerve
,
Prednisolone
,
Thymectomy
,
Thymoma
,
Blood Loss, Surgical
,
Thoracic Surgery, Video-Assisted
,
Operative Time
pp.960-963
発行日 2012年10月1日
Published Date 2012/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013124370
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重症筋無力症(MG)に対し両側胸腔アプローチによる胸腔鏡下拡大胸腺摘出術を行った9例(男性4例、女性5例、平均年齢64.1歳)について検討した。胸腺腫の合併は7例でみられ、術前画像で非浸潤性胸腺腫と診断したものを当術式の適応とした。更に術前処置としてはステロイド使用歴のある7例にはprednisoloneの連日投与が行われた。その結果、手術時間は平均370分で、術中出血量は平均89ml、術後入院期間は平均8.9日であった。術後経過は合併症として左横隔神経損傷による軽度呼吸苦を1例で認められたが、その後、症状は軽快した。また、MG症状の再燃を1例で認められたが、その他8例はMG症状の再燃や胸腺腫の再発はみられなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012