発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012061434
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44歳男。左踵部痛と歩行障害を主訴とした。X線で踵骨近位に剥離骨片を認め、MRIのT2強調像でアキレス腱の踵骨付着部に高信号域を認めた。骨化を伴うアキレス腱付着部断裂と診断し、腱修復術を施行した。手術は近位はKessler法で、遠位は踵骨に骨孔を開けて縫合し、アキレス腱付着部にMitek suture anchorで追加縫合した。術後経過は良好で、両松葉杖で歩行可能となったが、術後8週に転倒して再断裂を来たした。再度、腱修復術を施行し、近位は半腱様筋腱を編み込み縫合し、遠位は踵骨に骨孔を開け縫合した。更に、Mitek suture anchorを追加し、最後に薄筋腱で被覆した。再手術後は術後6週間の下腿ギプス固定、免荷歩行とし、術後6週から部分荷重歩行、後8週で全荷重歩行を開始した。経過は良好で、創は良好に治癒し、ジョギングも可能となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011