発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005067160
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症例1は68歳男性で,水田にて転倒して受傷,初診時右アキレス腱部に圧痛・腫脹・皮下出血を認め,Thompsonスクイーズテスト陽性であった.単純X線像では右アキレス腱踵骨付着部から6cm近位に骨化陰影が存在し,受傷翌日に観血的整復固定術を施行,術中所見ではアキレス腱背側2/3は骨化し踵骨付着部で横断裂し,骨化部を翻転するとアキレス腱腹側1/3は近位部でモップエンド状に断裂していた.骨化部近位端の腱内に鋼線を通し,踵骨を貫通させた鋼線に締結して骨化部を固定後に腹側の残った腱性成分も修復した.症例2は58歳男性で,渓流釣り中に前方に転倒して受傷,初診時左アキレス腱部に症例1と同様の所見を呈した.単純X線像では左アキレス腱踵骨付着部から約5cmに骨化陰影が存在し,受傷3日目に観血的整復固定術を施行した.術中所見ではアキレス腱背側は骨化腫瘤からなり踵骨付着部で断裂,アキレス腱腹側は近位部でモップエンド状に断裂していた.骨化腫瘤をpull out wire法で固定後,腹側の残った腱性成分も修復した
©Nankodo Co., Ltd., 2004