臨床室
アキレス腱付着部骨化骨折を伴ったアキレス腱断裂の1例
高田 泰史
1
,
高木 泰孝
,
山田 泰士
,
金澤 芳光
,
江原 栄文
,
高木 賢治
1砺波市立砺波総合病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
アキレス腱
,
化骨-異所性
,
画像強調
,
腱疾患
,
骨折
,
MRI
,
三次元イメージング
,
スーチャーアンカー
,
STIR法(MRI)
,
アキレス腱断裂
,
腱-骨付着部
,
縦緩和時間
,
横緩和時間
Keyword:
Achilles Tendon
,
Image Enhancement
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Ossification, Heterotopic
,
Radiography
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Fractures, Bone
,
Suture Anchors
pp.443-446
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014255389
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70歳男。左アキレス腱付着部に腫脹・圧痛が出現し、徐々に増悪した。X線で両側のアキレス腱付着部に骨化を認め、MRIでは左アキレス腱の浅層が骨化の骨折を伴い断裂している像を認めたが、深層の連続性は保たれていた。外来で経過観察したところ、歩行中に左アキレス腱部にガクンという違和感があり、その後に歩行困難となった。X線・CTでアキレス腱骨化が近位へと転位しており、MRIでは連続性が保たれていた深層のアキレス腱が、付着部より断裂している所見を認めた。アキレス腱付着部骨化骨折を伴うアキレス腱断裂の診断で手術を行い、術中所見でアキレス腱は踵骨付着部で完全に断裂し、その近位断端に30×25×10mmの骨化を認めた。骨化を摘出後、プラスチック製縫合糸を用いてアキレス腱を引き抜き法で踵骨に縫着し、更に踵骨のアキレス腱付着部内外側に各々縫合糸アンカーを使用して追加縫合を行った。術後10ヵ月の現在、歩行に問題はなく、ADLに制限はない。
©Nankodo Co., Ltd., 2014