発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012156573
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症例1:61歳男。側溝に落ちて受傷し、X線像で踵骨隆起から近位にかけて多数の小骨片を認め、Beavis分類type Iの踵骨アキレス腱付着部裂離骨折であった。手術で骨片を整復し、パナロックアンカーを二つ用いBunnell縫合し、更に踵骨に穴を開け4号ナイロン糸で踵骨と結節縫合した。術後尖足位~半尖足位でギプス固定して6週より足関節の可動域(ROM)訓練を開始し、2.5ヵ月で職場復帰した。症例2:71歳女。三脚から落ちて受傷し、X線で踵骨隆起が近位に転位しており、Beavis分類type Iであった。手術でワッシャーと海綿骨スクリュー2本を用いて固定し、症例1と同様のギプス固定と4週からのROM訓練を行い、術後3.5ヵ月で日常生活に復帰した。症例3:78歳女。階段から滑り落ちて受傷し、症例2と同様の診断で手術・ギプス固定を行い、8週よりROM訓練を開始した。術後7ヵ月でROM制限はあるが、杖なし歩行、受傷前と同様の日常生活が可能であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012