発行日 2011年8月1日
Published Date 2011/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011338929
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症例1:70歳男。両下肢痛・腰痛・間欠跛行を主訴とし、MRIでL2/L3の黄色靱帯の肥厚、脊柱管の狭窄を認めた。狭窄部の黄色靱帯はT1強調像で等~低信号、T2強調像で低信号を呈した。腰椎脊柱管狭窄と考え後方除圧固定術を施行し、術中所見で右関節包部黄色靱帯内に血腫を認め、黄色靱帯を切除した。症例2:58歳女。左下肢痛・腰痛を主訴とし、MRIでL5左後方に境界明瞭、円形な腫瘤影を認め、T1強調像で等信号と低信号が混在し、T2強調像で高信号と低信号が混在していた。硬膜外腫瘍、黄色靱帯内血腫を考え椎弓形成術を施行し、術中所見で黄色靱帯内に被膜を形成した血腫を認め、黄色靱帯と一塊にして摘出した。症例3:80歳女。右下腿痛・腰痛を主訴とし、MRIでL5/S1に黄色靱帯と連続するT1強調像で等信号、T2強調像で等信号と低信号が混在する病変を認めた。黄色靱帯内血腫と考え椎弓形成術を施行し、術中所見で右椎弓間部黄色靱帯内に被膜に包まれた血腫を認めた。3例とも病理診断は黄色靱帯内血腫で、術後経過は良好であった。
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