発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008030689
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57歳女。誘因なく頸部痛、圧迫感が出現し受診した。頸椎牽引、投薬を受けたが症状は緩解・増悪を繰り返し、草むしり最中に手の力の入りにくさ、両手尺側のしびれ、両上肢倦怠感が出現し軽減しないため精査加療のため受診した。頸部背屈により増悪する後頸部の圧迫されるような痛みがあり、左中~小指、右環・小指のしびれ、左上腕の軽度筋力低下を認め、上下肢とも深部腱反射は亢進し、C8領域中心の知覚鈍麻を認めた。握力は右27kg、左22kg、JOAスコアは13.5点であった。頸椎X線側面像で脊柱管の淡い陰影、C5~C6椎体で骨棘形成を認めた。単純CTではC5-C6レベルので脊柱管に接し高吸収域、MRIで占拠性病変を認め黄色靱帯石灰化症を伴った頸椎脊柱管狭窄症による頸髄症と診断し、C4~C7椎弓形成術を施行した。術後1週間しびれは指先に限局、1年後に石灰化病変は消失した。
©Nankodo Co., Ltd., 2007