発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011306547
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9歳女児。生後6ヵ月頃まで正常に発育していたが、徐々に発達が遅れ、3歳時に側彎を指摘され、装具療法を行うも進行した。X線でTh6~L2で右凸95°のlong Cカーブの側彎と10°の骨盤傾斜を認め、牽引や側屈撮影でも硬いカーブを認めた。MRIでは側彎凹側での椎間板変性を認めた。一期的前後合併手術を施行し、Th3~Lを矯正固定しカーブは24°に矯正されたが、術後に唾液量の多さ、自己喀痰困難、肺炎併発により長期の人工呼吸器管理と1ヵ月以上にわたるICU管理を要した。ベッド上では決して仰向けとせずに、完全な側臥位もしくは腹臥位姿勢とし、ベッドアップも90°坐位のみとして唾液の垂れこみによる誤嚥を極力防いだ。術後4年の現在、矯正損失は認めず、ADLも介助歩行可能な状態である。
©Nankodo Co., Ltd., 2011