発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011306544
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荷重部臼蓋欠損に対しKerboull型十字プレートを用いた股関節臼蓋再建術を施行し、術後2年以上経過した16例16関節を対象とし、関節リウマチ9例(A群)と非リウマチ7例(B群)に分けて術後成績を比較した。JOAスコアはA群が術前25.2点から70.3点に、B群が49.7点から76.5点に改善し、骨欠損を評価したAAOS分類はA群がtype II:2関節、type III:7関節、B群がtype II:4関節、type III:3関節であった。荷重部最大移植骨幅は、A群が平均15mm、B群が14.4mmであった。インプラントについて、X線学的に3mm以上の垂直移動、3°以上のプレートの角度変化、2mm以上の放射線透過性線像を"弛みあり"と判断したところ、弛みはA群で6例に認め、B群では認めなかった。ただし、術後1.5~3年程度でX線像上の変化をきたした症例も、その後の進行は僅かで比較的安定していた。
©Nankodo Co., Ltd., 2011