特集 変形性股関節症に対する関節温存手術の現状と将来展望
ガイドラインからみた関節温存術のエビデンス
中島 康晴
1
,
濱井 敏
,
原 大介
,
藤井 政徳
,
石堂 康弘
,
瀬戸口 啓夫
,
原 俊彦
,
加来 信広
,
田畑 和法
1九州大学 大学院医学研究院整形外科学
キーワード:
寛骨臼
,
股関節
,
骨切り術
,
骨盤骨
,
大腿骨
,
変形性股関節症
,
Evidence-Based Medicine
,
診療ガイドライン
,
治療成績
,
年齢因子
,
股関節置換術
,
寛骨臼回転骨切り術
,
患者重症度
,
臼蓋形成術
,
骨移動術
,
骨盤骨切り術
Keyword:
Acetabulum
,
Age Factors
,
Femur
,
Hip Joint
,
Pelvic Bones
,
Osteotomy
,
Osteoarthritis, Hip
,
Treatment Outcome
,
Practice Guidelines as Topic
,
Evidence-Based Medicine
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Patient Acuity
,
Acetabuloplasty
pp.913-919
発行日 2017年9月19日
Published Date 2017/9/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2017374380
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はじめに
わが国の変形性股関節症(osteoarthritis of the hip;股OA)は寛骨臼形成不全に起因する例が多 く,矯正骨切りを中心とする関節温存術はその治 療体系のなかで大きな役割を果たしてきた。 代表的な関節温存術として,①寛骨臼回転骨切 り術,②寛骨臼移動術,③Chiari骨盤骨切り術, ④臼蓋形成術,⑤大腿骨内反骨切り術,⑥大腿骨 外反骨切り術などが挙げられる。関節温存術はそ れぞれに異なった適応と目的をもっており,若年 で病期が進行していない場合には症状緩和に加え て病期進行予防を目的とした根治的な手術が適応 される。 一方,病期が進行して根治的な手術が困難な場 合には,将来的な人工股関節全置換術(total hip arhtoplasty;THA)を視野に入れた症状緩和を目 的としている。
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