関節周辺骨折 最近の診断・治療
膝関節 ダブルプレートによる脛骨近位部骨折の治療戦略
野田 知之
1
,
島村 安則
,
中原 龍一
,
雑賀 建多
,
門田 康孝
,
尾崎 敏文
1岡山大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
脛骨骨折
,
内固定法
,
骨板
,
膝関節
,
治療成績
Keyword:
Bone Plates
,
Fracture Fixation, Internal
,
Knee Joint
,
Radiography
,
Tibial Fractures
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
pp.179-183
発行日 2009年10月10日
Published Date 2009/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010044658
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ダブルプレートで治療した脛骨近位部骨折19例(平均61歳)の成績を報告した。骨折型はAO分類41-A3が1例、C2が3例、C3が15例で、開放骨折は2例であった。初期治療として10例に膝関節架橋創外固定を施行し、ダブルプレート時の皮切は前外側と後内側に分離して作成した。術後観察期間3~30ヵ月で、骨癒合期間は平均14.2週であった。平均膝関節可動域は伸展-2.4°、屈曲133.9°で、Holh & Luckの解剖学的評価はexcellent 12例、good 6例、fair 1例、機能的評価はexcellent 15例、good 4例であった。X線学的評価でtibial angleは術直後平均91.9°から最終時92.1°に、tibial plateau angleは7.4°から7.2°となり、5°以上のアライメント変化を起こした症例はなかった。術直後の整復位不良は2例、関節面step off残存は4例、関節面再陥没は2例に認めたが、感染・創離開・創壊死などはなかった。追加手術は1例でスクリュー入れ替えを行った。
©Nankodo Co., Ltd., 2009