発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010313583
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転移性脊椎腫瘍に対する経皮的椎体形成術(PVP)後に圧迫骨折をきたした2例(症例1:57歳男、症例2:61歳男)に対し、PVPと椎弓根スクリューによる経皮的椎体後方固定術の併用療法(本法)を行った。症例1は余命が6ヵ月、症例2は予後予測判定で、予後6~12ヵ月と予想されており、手術は除痛と後彎変形の制御、ADLの維持を目的とした。その結果、患者の満足度は高かったが、後彎変形の振興は完全には防ぐことはできなかった。このことから本法は、予後が短期的であると想定された症例に対してのみ行われるべきと考えられた。また、症例1では術後に臥位、坐位で背部への突き上げが問題となったことから、適切な患者の選択と適切な経皮的固定材料の選択が必要であると思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010