発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010044177
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腰痛患者65例を対象に非ステロイド性抗炎症薬ザルトプロフェン投与を行い、そのQOL改善効果を日本語版RDQ、VAS、日本語版SF-8(24時間版)を用いて評価した。1)患者は腰痛が本剤投与2週間以内に改善した群(1~2週群)、4週間以上要した群(4~8週群)に分類されたが、最終的に55例が解析対象となり、1~2週群は23例、4~8週群は32例であった。2)全55例では本剤投与2週後までの早期にQOLが著明に向上し、投与終了時にはQOLおよび腰痛ともに改善していた。3)QOLのうち身体的側面は両群ともに早期に著明な改善を示し、1~2週群では起立動作、立位保持に関連する項目が改善したが、4~8週群では広範囲にわたる項目で改善がみられた。4)QOLのうち精神的側面は投与開始時に4~8週群で低下がみられたが、投与終了時には改善し、精神的側面の改善は腰痛自体や身体的側面の改善より遅れて現れることが判明した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009