発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009314603
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
2002年以降の脛骨骨折でIlizarov創外固定装着後1年以上経過観察し得た15例15肢(男13例、女2例、年齢39~70歳)を対象に検討した。受傷原因は交通事故9例、転落4例、その他2例で、骨折部位は関節内8例(開放2、非開放6例)、関節外7例(開放7、非開放0)であった。荷重開始は関節内骨折1~6週、関節外骨折1~5、装着期間は関節内10~20週、関節外10~16週で有意差は認めなかった。関節外骨折で骨癒合不良を2例認め1例は髄内釘固定、1例は抜去後外反変形が進行して荷重制限を行ったが、最終観察時には全例骨癒合を認め独歩可能となった。関節他動ROMは膝関節内骨折では屈曲に平均118°の制限、足関節内骨折では背屈に平均12°の軽度制限、関節外骨折では膝屈曲に平均134°足関節背屈に平均11°の軽度制限を認め、膝関節内骨折の1例に受傷時の腓骨神経麻痺による足関節背屈制限を認めた。合併症はワイヤー刺入部の表層感染を2例に認めたのみで重篤な合併症は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009