関節周辺骨折 最近の診断・治療
足関節、足根骨 粉砕型ピロン骨折に対するIlizarov創外固定
坂中 秀樹
1
,
五谷 寛之
,
寺浦 英俊
,
小松 猛
,
姜 良勲
,
妻鹿 良平
,
佐々木 康介
,
金城 紅子
,
高橋 佳史
,
大西 隆
,
玉井 孝司
,
山野 慶樹
1清恵会病院大阪外傷マイクロサージャリーセンター
キーワード:
X線診断
,
外固定器
,
脛骨骨折
,
足首損傷
,
Ilizarov法
,
骨折-粉砕
Keyword:
Radiography
,
Tibial Fractures
,
External Fixators
,
Ankle Injuries
,
Ilizarov Technique
,
Fractures, Comminuted
pp.196-202
発行日 2009年10月10日
Published Date 2009/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010044661
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軟部組織の状態が悪く粉砕の強い新鮮ピロン骨折に対する手術適応と、Ilizarov創外固定の手術手技・後療法、利点・問題点、合併症・防止策について論述し、同手術施行25例(男17例・女8例・平均46歳)の成績を報告した。骨折型はAO分類A2が2例、B1が4例、C1が3例、C2が4例、C3が12例で、開放骨折は8例であった。脛骨に関しては閉鎖性に整復できたのが14例、観血的整復を要したのが11例で、腓骨に関しては7例にプレート固定を行い、10例にKirschner鋼線固定を行った。経過観察期間6~30ヵ月で、全例骨癒合し、深部感染や偽関節などの重篤な合併症はなかった。創外固定装着期間は平均11週であった。合併症としてピン刺入部感染を9例に認めたが、いずれも抗生物質投与と局所処置のみで治癒した。また、5°の外反変形を2例に認めた。BurwellらによるX線学的評価はgood 20例、fair 5例、臨床的評価は自覚的、他覚的共にgood 19例、fair 6例であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009