発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009224976
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例1:46歳男。プロレスの試合中に受傷し、左膝に腫脹と疼痛、膝蓋腱に陥凹を触知し、X線で著明な膝蓋骨高位、MRIで膝蓋腱近位端に断裂を認めた。膝蓋腱修復およびLeeds-Keio人工靱帯(L-K靱帯)20mmによる再建術を施行した。術後3日目より持続的他動運動(CPM)を開始し2週間の膝装具固定後に膝サポーターに変更、術後5週に一本松葉杖、6週に全荷重で歩行訓練を行った。術後8ヵ月に試合復帰したが10ヵ月後のトレーニング中に左膝を打撲して初回受傷と同様の所見を認め、膝蓋腱断裂端部を縫合して30mmのL-K靱帯で補強し自家半腱様筋で補強した。術後4日よりCPMを開始し膝装具固定を2ヵ月、後療法を術後3ヵ月まで遅らせ14ヵ月に本格的トレーニングを開始して18ヵ月に試合復帰した。症例2:24歳男。大学相撲時にジャンパー膝の既往があり、取り組み中に転倒して受傷し症例1と同様の症状、画像所見を認めた。同様の治療にて8ヵ月後に復帰したが、急停止して踏み込んだ際に再断裂を生じた。初回に再建したK-L靱帯を摘出し膝蓋腱断裂部を縫合し15mmのK-L靱帯で補強し、2週間の膝装具固定後に膝サポーター、一本松葉杖の歩行訓練は術後3ヵ月と後療法を遅らせ術後14ヵ月に土俵に復帰した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009