発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006040971
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スポーツ活動中の膝蓋腱断裂5例を対象に,断端縫合術にLeeds-Keio人工靱帯による補強術を追加して行い,スポーツ復帰状況を含めた術後臨床成績を検討した.受傷から手術までの期間は平均5.2日,術後経過観察期間は平均21.4日であった.術後10~24ヵ月で全例スポーツに復帰し,受傷後にスポーツ種目を変更した1例を除き,術後1年弱で受傷以前のスポーツレベルとなった.しかし,最終経過観察時には3例が膝関節の痛み,不安感などの自覚症状の残存を訴えた.等尺性膝伸展筋力体重比は平均0.56,対健側比67.4%で,スポーツ活動に十分な筋力は回復していないと思われた.術直後の患側膝蓋骨は健側に比べてやや低位であったが,最終経過観察時には術直後に比べてInsall-Salvati法のT/P比が約2割増大していた.本術式の術後成績は概ね良好であったが,1例に再断裂がみられ,患者の体重やスポーツ種目を考慮することも必要であると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2005