発行日 2008年10月1日
Published Date 2008/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009003479
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橈骨遠位端骨折に対する2.4mm掌側ロッキングプレート(LCP)を用いた最小侵襲プレート骨接合術(MIPO)の治療成績を検討した。対象はLocking DRP 2.4 Longを用いてMIPOを行った橈骨遠位端骨折16例(男性7例、女性9例、平均年齢53.9歳)で、受傷機転は全例転倒・転落、骨折型はAO分類で23-A3:8例、C2:5例、C3:3例であった。1)X線学的評価では全例で術直後のアライメントが維持され、骨癒合が得られていた。Radial lengthは平均0.1mm、橈骨遠位端尺側傾斜は平均21.2°、Volar tiltは平均6.4°、仮骨出現時期は平均39.5日であった。2)臨床評価では、斉藤のポイントシステムで全例excellent、quick disabilities of the arm、shoulder and hand(DASH)スコアは平均10.5点であり、全例で合併症は認められなかった。以上、これらのことからも、本法は低侵襲で骨癒合を促進し、術後疼痛を軽減させ、合併症を減少させる優れた術式と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2008