発行日 2008年10月1日
Published Date 2008/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009003480
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吸収性スクリューを使用した前十字靱帯(ACL)再建術後5年以上経過例の臨床成績を検討した。対象はポリ-L-乳酸(PLLA)製interference screwを用いたACL再建術後5年以上経過した22例22膝(男性12例、女性10例、手術時平均年齢32.7歳)であった。1)初回調査時(術後平均22.3ヵ月)のLysholmスコアは平均96.9点、最終時(73.7ヵ月後)は平均97.5点であった。2)IKDCフォームの自覚的評価はnormal:6例、nearly normal16例で、徒手不安定テスト(10例)では1例が陽性、KT-2000による前方移動量の患健差は初回調査時1.7mm、最終時1.0mmであった。3)関節水腫は術後1ヵ月で12例、3ヵ月で4例が陽性、1例は術後4年目に滑膜切除で消失した。尚、安静時痛を認めた1例は2年後に軽快した。4)MRI所見(11例)では、初回撮像時(術後平均14.4ヵ月)に全例でスクリューが明瞭な低信号像であったが、最終時(70.6ヵ月後)では低信号のまま残存4例、消失4例、砕けて部分的に残存3例であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008