発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008030688
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54歳女。22歳より全身性エリテマトーデスにステロイド内服、30歳時、腎不全で血液透析導入、47歳時、右手根管開放術、50歳で左手根管開放術を施行した。両下肢と左上肢のしびれが出現し急速に進行し、立位・歩行不能となり精査のため入院した。筋力は両側上下肢とも徒手筋力テストで2~3レベル、上肢挙上困難、立位不能で歯頸線以下での知覚鈍麻を認めた。深部腱反射は両側上下肢とも正常~減弱で病的反射は認めず、術前JOAスコアは膀胱機能を除いた14点満点で0.5点であった。単純X線でC4~C6の破壊性脊椎関節症を認めたが不安定性は軽度であった。MRIで歯突起後方の偽腫瘍による脊髄圧迫が著明でC4~C6のDSAにより脊髄は前方から高度に圧迫されていた。脊髄造影、ミエロCT所見もあわせ透析性脊髄症と診断し、超高分子量ポリエチレンテープ併用後頭頸椎固定術を施行し有効な結果が得られた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007