発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007261009
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改良手技によるCharnley人工股関節全置換術(THA)後15~23年経過例の成績を調査した。対象は、15年以上追跡した股関節症37例42関節で、弛みをX線的破綻(終点)とし、再置換と弛みを伴う大腿骨骨折を臨床的終点としてKaplan-Meier法による生存率を求めた。ソケット側では5関節に弛みを認め、反復性脱臼の1関節に再置換を行った。15年生存率は臨床的99%、X線的94%、23年生存率は臨床的99%、X線的88%であった。ステム側では6関節に弛みを認め、1関節に再置換を行い、骨折を生じた4関節に骨接合術を行った。15年生存率は臨床的95%、X線的94%、23年生存率は臨床的87%、X線的85%であった。総合評価は、ステム、ソケットともに弛んだのが1関節あり、X線的破綻は10関節、再置換は2関節、骨折は4関節であった。15年生存率は臨床的94%、X線的88%、23年生存率は臨床的85%、X線的79%であった。ソケット側は良好であったが、ステム側は弛みが15%と限界を認めた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007