発行日 2007年6月1日
Published Date 2007/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007226701
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9ヵ月男児。脚長差を主訴とした。生後9日でCRP値の上昇を認め、生後24日に左股関節の腫脹が出現したが、抗生物質により生後41日に軽快していた。生後1ヵ月の単純X線像では左大腿骨近位部に骨透亮像を認めた。初診時は左下肢の短縮を認め、股関節単純X線像では左大腿骨近位部が外上方へ偏位し、骨端核は未出現であった。生後1年時の股関節造影像で、左大腿骨頸部は短く、骨頭は巨大化・扁平化していた。化膿性股関節炎後の病的脱臼と診断し、広範囲展開法により臼底内の肉芽瘢痕を除去し臼蓋横靱帯を切離して整復した。1歳6ヵ月時の単純X線像では安定した整復位が得られ、脚長差は1cm残存したが、跛行・疼痛は認めず独歩可能となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007