発行日 2007年6月1日
Published Date 2007/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007226699
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41歳男。交通事故後の腰臀部痛・不全対麻痺を主訴とした。腰椎CTおよびMRIでL5椎体粉砕骨折および両側L5椎弓根骨折を認め、L5下関節突起はS1上関節突起に対し後方に転位し、硬膜管の圧排を認めた。全身状態の安定を待ち、受傷4日後に後方進入によるL5前方再建および後側方固定術を施行した。損傷硬膜に対しては自家筋膜を用いたパッチ縫合を行い、両側第5腰神経損傷に対しては縫合術を行った。術後22日目にリハビリテーション病院に転院した。術後1年の時点で、下肢の麻痺は改善し右S1領域のみ知覚鈍麻を認め、独歩可能で腰痛をときどき自覚する程度であり、JOAスコアは16点であった。また、術後1年時の腰椎単純X線像で6°の前彎減少とメッシュケージの沈み込みを認め、今後も経過観察が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007