発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007076380
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
64歳女性。患者は統合失調症で入院中、車椅子の移乗時に左大腿骨骨幹部骨折を受傷し、著者らの施設へ転院となった。X線ではCCGバンドの最近位部での横骨折を認め、頸部骨折は骨癒合し、ステム付き人工膝関節に弛みは認められなかった。治療として骨折部近位の皮切からCHSを抜去し、大腿骨顆部から顆上部に皮切を加え、両切開間の骨膜上にトンネルを形成して遠位皮切よりBMP Cable Plateを滑り込ませた。そして骨折整復後、近位は螺子4本で、遠位は螺子1本とケーブル3本で固定した。その結果、術後4週のX線で仮骨形成を認め、車椅子移乗時の疼痛もなく、術前の日常生活動作を獲得することができた。術後1年経過現在、良好な骨癒合を認め、螺子の弛み、ケーブルやプレートの折損は認められていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2006