発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006302220
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腰椎変性すべり症に対して後側方固定術(PLF)を施行し術後2年以上追跡した84例を対象に,偽節例と骨癒合例の成績について比較検討した.骨癒合ありが75例(骨癒合群),骨癒合なしが9例(偽関節群)であった.椎弓根スクリューシステム(PS)を用いずにPLFを施行した20例において,骨癒合群と偽関節群を比較した結果,両群間に有意差を認めなかった.JOAスコアの平均改善率は偽関節群で改善率が劣ったが,有意差はなかった.術後5年以上経過した骨癒合群5例,偽関節群2例の計7例について同様の解析を行った結果,改善率は骨癒合群51.3%,偽関節群2例では33.3%,15.8%と偽関節群で改善率が劣る傾向にあった.PSを使用した64例における%slipは,術前平均値が骨癒合群17.0%,偽関節群15.3%であった.一方,最終観察時は偽関節群が術前よりも増大していたが,両群間に有意差はなかった.JOAスコアの平均改善率は骨癒合群67.0%,偽関節群49.4%で,偽関節群で改善率が劣ったが,有意差はなかった.術後5年以上経過した骨癒合群42例,偽関節群2例の計44例では,術前%slipは骨癒合群で平均16.6%,偽関節群の2例は18.8%,19.5%であった.一方,最終観察時は骨癒合群が13.1%であったのに対し,偽関節群が20.8%,39%と術前よりも増大していた.JOAスコアの改善率は,偽関節群で改善率が劣る傾向にあった
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