発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005154766
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人工股関節全置換術(THA)後1年間筋力測定が施行された44症例(男性3例3関節・女性41例47関節,年齢39~89歳・平均57.1歳)を対象に股関節筋周囲筋力の経時的変化について検討した.その結果,手術側の屈曲・伸展筋力は術後4週目で術前筋力を各々13%,17%上回り,以降も時間依存性に増加して術後52週目には術前の屈曲筋力は1.6倍,伸展筋力は1.9倍となった.外転筋力は術後4週目では術前より21%低下したが,術後8週目以降増加し,術後52週目では術前の1.6倍となった.非手術側は屈曲・伸展・外転ともに時間依存性に増加し,術後52週では屈曲42%・伸展49%・外転46%,術前筋力より増加していた.患側の術前筋力は屈曲・伸展・外転ともに健側の70%以下であり,術後52週目には屈曲・伸展筋力は各々100%・98%とほぼ健側と同等の筋力となっていたが,外転筋力は82%であった.退院後は患者の自主訓練が主になるので,定期的に筋力測定を行い適切な指導が必要であるものと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2005