発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006197915
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人工股関節全置換術において,上後方軟部組織の修正切開法と強化型修復法を併用した76例80関節(男18例・女58例,平均65歳:A群)と,後方軟部組織未修復の39例40関節(男12例・女27例,平均62歳:B群)の成績を比較した.疾患はA群が変形性股関節症57関節,大腿骨頭壊死症7関節,関節リウマチ4関節,急性破壊型股関節症3関節,大腿骨骨折9関節で,B群は各々23関節,5関節,3関節,3関節,5関節であった.術前のJOAスコアはA群45点,B群47点であった.平均手術時間はA群104分,B群95分,術中出血量は各々387ml,471ml,術後出血量は490ml,651mlであった.Lewinnekらの脱臼安全域内に設置された症例はA群94%,B群85%で,術後脱臼は各々1.3%,5%に認めた.入院期間はA群34.4日,B群41日,片脚起立可能時期は各々術後25日,38日,Trendelenburg徴候消失時期は27日,64日であった.本法は術後脱臼克服に有用であると考えられた
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