発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006197914
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足関節固定術としての前方移動埋め込み移植法の変法を考案した.足関節中央に2~3cm四方の正方形をマーキングし,四隅に孔を開け,前後約3cmの骨切りを行う.まず,距骨側の骨片を摘出し,刃先がL字型のボーンソーを用いて脛骨後方部分を骨切りする.採取した骨片をそのまま90°回転させて海綿骨同士が接触するように挿入する.距腿関節をステープルで固定し,余剰骨を間隙に充填して手術を終了する.本法を5例5関節(男2例・女3例,平均61.6歳)に施行した.原因疾患は外傷後2例,一次性足関節症3例であった.術後4~36ヵ月で,4関節では骨癒合までの期間は従来法と大差なく約3ヵ月であった.内科的要因を有する多発外傷の1例は遷延癒合となり,2年でほぼ癒合した.全例アライメントは良好であり,ステープルの折損や創遷延治癒,感染などの合併症はなかった.本法は侵襲が小さく,短期成績も良好であった
©Nankodo Co., Ltd., 2006