発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006040980
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84歳女.左大腿骨転子部骨折に対し,compression hip screwを施行された.術後4週頃より左鼡径部に腫瘤を触知するようになり,術後4ヵ月目には動脈瘤を疑われるようになった.単純X線像では小転子が遊離骨片となり,内上側に転位していた.3-D CT動脈造影では大腿深動脈後面に径4cmの動脈瘤を認め,小転子骨片が動脈瘤に接触していた.また,外側大腿回旋動脈に分岐した直下に,動脈瘤へ流入する破裂孔を大腿深動脈に認めた.大腿深動脈仮性動脈瘤と診断し,手術を行った.動脈瘤は大腿深動脈と大腿回旋動脈の分岐点に確認でき,大腿神経は動脈瘤により圧迫されていた.動脈瘤を切除し,小転子も摘出した.術後は良好に経過した
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