発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005140050
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
67歳女.左下腿部痛,両膝痛を主訴とした.両変形性膝関節症にて保存的に治療されていたが,約1ヵ月前より誘因なく左下腿部の疼痛が増悪した.初診時,両下肢の内反変形と左下腿中央より遠位の腫脹,熱感,発赤,圧痛および左膝可動域の伸展制限がみられたが,左足関節単純X線像に明らかな異常は認めなかった.左下腿の蜂窩織炎,骨髄炎などを疑い,患肢を副子固定して精査したところ,骨シンチグラムにて左脛骨骨幹部の中央から遠位にかけての集積像を,MRIのT2強調像にて同部位に高輝度を認めた.非荷重による安静加療にて左下腿部痛は消失したが,4週後の単純X線にて脛骨遠位内側部に仮骨形成と骨硬化像がみられ,L2~L4と大腿骨頸部の骨密度低下を認めたことから,骨粗鬆症による脛骨遠位部の脆弱性骨折と診断した
©Nankodo Co., Ltd., 2005