発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005140046
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21歳男.左手の疼痛,変形,可動域(ROM)制限を主訴とした.バイク走行中に転倒して受傷し,左手開放骨折と診断された.初診時の単純X線,3-D CTにて第2,3手根中手(CM)関節背側脱臼骨折,第2中手骨頭骨折,小指基節骨・中節骨骨折および小菱形骨骨折,第4,5CM関節内骨折を認めたが,救命処置を優先させてシーネ固定を受けた.全身状態と左手開放創の安定が得られた受傷後4週に手術を施行したが,CM関節脱臼骨折の観血的整復は不能であり,第2中手骨と橈骨にbridge type創外固定器を装着して延長器で牽引したところ,一期的に短縮転位が矯正され,小菱形骨の人工骨移植,各CM関節の鋼線固定と第2中手骨頭骨折,小指基節骨・中節骨骨折,第4,5CM関節内骨折の観血的整復固定術を成しえた.術後,第3CM関節の変形治癒,第2中手骨頭骨折後のMP関節拘縮および小指指節骨骨折後の近位指節間関節拘縮を認めたが,母指・示指のつまみは可能であり患者の満足が得られた
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