発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004156765
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脊柱管内への肋骨頭陥入を伴う神経線維腫症側弯症の1例を経験した.症例は7歳男,4歳時に園医に体幹変形を指摘され近医を受診したところNF1に伴う脊柱変形と診断され,約2年間装具療法を受けたが増悪したため入院となった.四肢体幹にカフェオレ斑を多数認めたが,結節性皮膚腫瘍はなく,右側に36mmの肋骨隆起があった.術前単純X線正面像では,Th6~Th11でCobb法にて84°の右凸側彎を認め,側面像ではTh3~L1に67°の後彎を認めた.ミエロCTでは頂椎部で凸側より脊柱管内へ陥入する肋骨頭を認めたが,硬膜管の圧排所見は見られなかった.手術はTh8凸側で部分椎弓切除,インストゥルメントを併用したTh5~L1の後方矯正固定術を施行し,さらに左腸骨より採取した移植骨を使用した.最終診察時側彎は35°,矯正率は58.3%であった
©Nankodo Co., Ltd., 2003