発行日 2003年8月1日
Published Date 2003/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004016002
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腸腰筋膿瘍2例(79歳男,74歳男)を経験した.初診時の症状は2例とも腰痛であり,その後発熱,歩行困難が出現した.2例とも脊椎炎からの続発性であり,このうち1例では両側の腸腰筋に多発し,更に下位胸椎および腰椎の硬膜外腔にも病変が認められた.起因菌は1例ではEnt.cloacaeであったが,もう1例では同定されなかった.臨床検査では,CRP高値やESRの亢進といった炎症反応が著明であった.いずれの症例も単純X線像では腸腰筋陰影の腫大ははっきりせず,CTにて著明な腫大と低吸収域が認められた.治療は双方ともエコー下経皮的ドレナージ術を行い,経過良好であった
©Nankodo Co., Ltd., 2003