発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003165686
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54歳男.前方固定術で症状改善が得られた頸椎椎間板ヘルニア例において,その後の下肢症状が再燃した時点で初めて胸椎硬膜外脂肪腫の診断が可能であった.初診時の頸椎MRI T1強調画像ですでに脊髄背側に高輝度陰影を認めており,特に下肢症状再燃時にはその異常所見は明瞭となり,この時点で胸椎硬膜外脂肪腫診断を適切に行うべきであった.左片側椎弓切除術後,腫瘍摘出術を施行して腫瘍の大部分が成熟した脂肪細胞で,核の異型性などの悪性所見や血管成分はなく,脂肪腫と診断された.術後,左側優位に下肢の痙性や病的反射,筋力低下が残存した
©Nankodo Co., Ltd., 2003