発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003150358
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椎弓両開き式脊柱管拡大術(本法)で加療して1年以上経過した頸髄症40例(男28,女12例,平均63歳)を対象に,その臨床成績とX線学的評価から,本法が従来の縦割法や片開き法に劣らない椎弓形成術の一つになり得るか検討した.術後のMRIによると除圧は良好で,脊柱管の拡大率は縦割法と差がなかった.縦割法で経験した棘突起の骨吸収やC3~C7の棘突起間の骨癒合は,現在まで1例も認められていない.頸椎ROM及び前彎のアライメントの術後の変化は従来の報告と比べ劣っていなかった.片開き法と縦割法の利点を取り入れ欠点を改善した本法の成績は,X線学的評価及び臨床評価からもほぼ満足のいく成績であった.以上より,本法は脊柱管狭窄症による頸髄症に対する椎弓形成術の一つになると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2003