発行日 2002年9月1日
Published Date 2002/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003019808
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81歳女.石を運んでから,転倒等の外傷もなく左殿部痛が生じた.坐骨神経痛と診断され,鎮痛薬の投与を受けたが,左殿部痛の増強,発熱を認めた.化膿性股関節炎が疑われたため,左股関節の穿刺を施行したが,滲出液は吸引できなかった.CT,MRIで左化膿性大殿筋炎が疑われたため,超音波下で左殿筋部の膨隆部を穿刺した.滲出液の培養検査では菌は検出されなかった.左殿筋内の病巣郭清,ドレーン留置を施行した.術後は翌日より左殿部痛が著明に軽快し,術後1週で歩行器歩行,術後2週でシルバーカー歩行が可能となった.術後4週で左殿部痛,発熱もなく,炎症反応も改善し退院となった
©Nankodo Co., Ltd., 2002