発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006034147
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74歳男性.患者は発熱,左鼠径部痛を主訴に,精査加療目的で著者らの施設へ入院となった.当初,何らかのウイルス感染と考え,levofloxacin投与にて経過観察を行ったところ,第2病日目の血液・生化学所見にて炎症所見の上昇を認めた.CTでは左腎に径5×4cmの嚢胞と左腸腰筋の腫大を認め,化膿性腸腰筋炎と診断し,meropenem trihydrate投与を開始したところ,解熱が得られた.以後,第5病日目の股関節MRIでは左腸腰筋の炎症性腫大を認められたものの,血液培養は陰性で,心エコー上も異常所見はみられなかった.第6病日目には鼠径部痛も消失し,cefcapene pivoxil hydrochlorideを5日分処方し退院となった
©Nankodo Co., Ltd., 2005