発行日 2001年12月1日
Published Date 2001/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002064815
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症例1:17歳男.腰痛後に右下腿外側の痛みとしびれが出現した.腰椎MRIでL5椎体後方高位にT1強調像で低~等輝度,T2強調像で高輝度の単胞性の腫瘤を認めた.脊髄造影では右L5神経根の欠損を認め,ミエロCTではL5椎体高位で右前方からの硬膜が左方へ圧排されていた.椎間板造影像では造影剤が椎間板から後方へ流出し,脊柱管内でpooling像を認めた.透視下にL4/5椎弓間よりpooling像にスパイラル針をL5椎体後壁まで穿通し,嚢腫内へ陰圧をかけて徐々に引抜きつつ淡血漿性内溶液3mlを吸引し,オルガドロン1mlを注入した.術後下肢痛は消失し,11ヵ月後には嚢腫像の縮小を認めた.症例2:24歳女.腰痛,右下肢痛が出現した.腰椎MRIでL5椎体後方上位に症例1と同様の腫瘤像を認めた.手術的治療は希望されず,ストレッチ,腰椎牽引,Boehler体操主体の理学療法を行った.治療開始4ヵ月で腰痛,下肢痛は消失し,8ヵ月後にはMRIで単胞性腫瘤の消失を認めた
©Nankodo Co., Ltd., 2001