発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004071659
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腰椎間関節から発生した嚢腫病変である脊椎関節嚢腫の8症例について臨床的検討を行った.7例に下肢痛または坐骨神経障害を認め,間欠跛行を呈したものは5例,50~300mが4例,50m未満が1例であり,筋力低下,知覚低下が各2例ずつ認めた.L4/L5発生例が50%で,8例中6例になんらかの椎間不安定性を認めた.全例MRIにより嚢腫の確認が可能であり,2例において不均一な輝度変化を呈していた.発症から症状完成または治療を要するまで3週間以内の亜急性型が7例中5例と多く,4例はADLの拡大変化などを契機として発症していることが明らかになった.嚢腫摘出術を施行した5例においては全例で症状の軽減が認められた.亜急性発症型や坐骨神経障害を認めた場合は,MRIなどの精査を適宜行う必要があると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2003