発行日 2001年12月1日
Published Date 2001/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002047247
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13歳女.生下時より唇裂,口蓋裂,難聴があった.誘因なく両下肢の筋力低下を来たし,単純X線で右に凸の側彎,腰椎椎体後面の陥凹,椎弓根間距離の拡大,椎弓根の菲薄化を認めた.又,頭蓋骨は扁平頭蓋骨と頭蓋底陥入像を認め,骨盤のRisser徴候は+1であった.MRIでは円錐部に空洞を認め,下位腰椎に硬膜拡張像を認めた.頸椎,胸椎にC2以下の連続した空洞があり,一部胸椎レベルで中隔を認めた.Chiari症候群による脊髄空洞症が原因と考え,空洞-腹腔シャント術を行った.術後手術創から髄液の漏出があったが,腰椎からの持続ドレナージにより止まった.退院時には筋力も著明に改善し,独歩可能となった.術後1ヵ月のMRIでは円錐部の空洞の縮小と脊髄腫大の改善を認めたが,硬膜拡張像は改善していなかった.C2以下の空洞は縮小を認めた
©Nankodo Co., Ltd., 2001