発行日 2001年12月1日
Published Date 2001/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002063302
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大腿骨頸部骨折67例(男18例,女49例,平均79.5歳).歩行自立は受傷前64例,退院時49例,術後2年時36例であった.独歩は受傷前39例,退院時7例,介助歩行は受傷前3例,退院時16例で,いずれもその後の増減は少なかった.受傷前自立で6ヵ月以内に介助となった19例のうち6例,6ヵ月時に介助となった6例のうち3例が2年以内に死亡した.一方6ヵ月時自立43例の2年以内の死亡は5例のみで,退院後に死亡した14例の死亡前歩行能力は10例が介助であった.術後6ヵ月~2年迄の各調査時点における生存例の歩行能力は,受傷前を除き,それ以前の歩行能力と強く関連していた.その他の関連項目は年齢とアメリカ麻酔科学会評価基準(ASA)であった.又,退院時自立例のうち補助具設置は32例で,非設置群では術後早期に歩行能力が低下或いは死亡する症例が多かった.ASA class 2では設置群で自立が維持される傾向を認めたが,class 3では差がなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2001