発行日 2001年7月1日
Published Date 2001/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2001248148
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変形性股関節症に対するbipolar型人工骨頭の中長期成績について,外骨頭の移動を中心に検討した.骨移植なし群では内・上方に,骨移植あり群では上方に移動する傾向が認められた.外骨頭の移動距離は,術直後だけではなく7年以上経過するとふたたび大きくなることも考えて,再置換術の時期の決定を慎重に行うべきである.中期以降の外骨頭の移動については,ネックとポリエチレンのインピンジによるwearと,ポリエチレンと内骨頭間の摺動面で生じたwearの両者が影響している可能性が考えられた.外骨頭のmigrationが原因で再置換術を行った症例では,初回手術時に臼蓋への骨移植を用い,自家臼蓋での被覆が少ない症例が多く,外骨頭が上方へ進行性に移動しており再置換に同種骨移植等が必要であった
©Nankodo Co., Ltd., 2001