発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004197364
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当教室で切除した胆嚢癌70例のうち,「胆道癌取扱い規約」に準じた原発性胆嚢管癌の定義に合致した4例について検討した.平均腫瘍径は2.6cmで,1例は高分化型腺癌で,残りの3例は中分化型腺癌であった.Farrarの診断基準に合致するものは1例のみであった.組織学的深達度は,4例中3例では腫瘍の主座は胆嚢管に存在しており,癌の広がりは胆嚢よりも肝外胆管側,特に総胆管側への間質,神経浸潤が著明であった.この3例中1例では胆嚢底部にスキップ病変がみられた.組織学的深達度では漿膜面に露出するものが1例,他臓器へ浸潤するものが1例,漿膜下層に達するものが2例であった.リンパ節転移は4例中2例に認め,2群リンパ節転移であった.総合的進行度ではstage IIが1例,IIIが2例,IVが1例であった
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