肝門部胆管癌の治療戦略2013
肝門部胆管癌における肝膵同時切除の意義と手技の要点
阪本 良弘
1
,
三瀬 祥弘
,
青木 琢
,
長谷川 潔
,
菅原 寧彦
,
伊佐山 浩通
,
國土 典宏
1東京大学
キーワード:
肝切除
,
術前診断
,
膵空腸吻合術
,
膵切除
,
生存率
,
塞栓術
,
胆管腫瘍
,
内視鏡的逆行性胆道膵管造影
,
Klatskin腫瘍
,
治療成績
,
マルチスライスCT
,
管腔内超音波診断
Keyword:
Cholangiopancreatography, Endoscopic Retrograde
,
Bile Duct Neoplasms
,
Embolization, Therapeutic
,
Hepatectomy
,
Pancreatectomy
,
Pancreaticojejunostomy
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
,
Klatskin Tumor
,
Multidetector Computed Tomography
pp.504-509
発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013255226
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肝門部胆管癌に対する肝膵同時切除は,主として膵内胆管の壁内進展を伴う広範囲胆管癌に適応となる.肝膵同時切除の合併症率や在院死亡率は高い一方,胆管切除断端の陰性化を得られる根治性の高い術式である.当科では術前の門脈塞栓術と膵空腸の二期再建を併用し,14年間で26例の肝門部胆管癌例に対する肝膵同時切除後に在院死亡率を認めず,5年生存率は54%であった.肝膵同時切除では通常の膵頭十二指腸切除や拡大半肝切除以上の安全域を確保する必要があるが,術後5年生存率は複数の報告において50%を超えており,おおむね良好である.
©Nankodo Co., Ltd., 2013