門脈枝塞栓術・結紮術のすべて
肝門部胆管癌に対する門脈枝塞栓術
中西 喜嗣
1
,
平野 聡
,
岡村 圭祐
,
土川 貴裕
,
田本 英司
,
中村 透
,
村上 壮一
,
海老原 裕磨
,
倉島 庸
,
野路 武寛
,
浅野 賢道
,
七戸 俊明
1北海道大学 消化器外科学分野II
キーワード:
肝切除
,
肝臓
,
臓器サイズ
,
塞栓術
,
胆管腫瘍
,
肥大
,
門脈
,
Klatskin腫瘍
,
胆道ドレナージ
,
黄疸-閉塞性
,
マルチモーダルイメージング
Keyword:
Bile Duct Neoplasms
,
Embolization, Therapeutic
,
Hepatectomy
,
Hypertrophy
,
Liver
,
Organ Size
,
Portal Vein
,
Klatskin Tumor
,
Jaundice, Obstructive
,
Multimodal Imaging
pp.892-895
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015292129
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肝門部胆管癌における門脈枝塞栓術(portal vein embolization:PVE)について総説する.肝門部胆管癌においては,閉塞性黄疸による黄疸肝状態であることが多く,PVE施行前に予定残肝側の胆道ドレナージを行うことが必要である.肝切除とともに肝外胆管切除・再建,リンパ節郭清が必須であり,膵頭十二指腸切除,門脈や肝動脈切除・再建などが必要となることもある.すなわち,肝門部胆管癌における肝切除は肝細胞癌や転移性肝癌に対するそれと比較して,減黄がなされたとしても切除肝の状態が不良である可能性が高いこと,手術がもたらす侵襲度も大きいため,PVE適応基準としての残肝率(ratio of the future liver remnant volume/ total liver volume:%FLR)はより大きめに設定するべきであり,%FLR<40%とする施設が多い.
©Nankodo Co., Ltd., 2015