発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017288223
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症例は53歳女性で、1ヵ月前から臍上部に2cm大の弾性硬の圧痛を伴う皮下腫瘤を自覚した。腹部超音波検査所見では、皮下に5×17mm大の低エコー腫瘤を認め、腫瘤の一部は腹腔内との連続を疑った。腹部CT所見では、皮下に8×19mm大のlow densityな腫瘤を認めたが腹腔内との連続は確認できなかった。皮下脂肪腫と診断し、局所麻酔下に手術を施行した。局所麻酔下では十分な腹腔内観察が困難で、入院で厳重に観察する方針となった。術後に疼痛の遷延と貧血の進行を認め、腹部CT検査を施行した。腹腔内にhigh densityな腹水貯留およびfree airを認めた。後出血と診断し緊急止血術を施行した。術後は貧血の進行を認めず、経過良好で術後9日目に退院した。
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