発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015285010
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70歳女。左側腹部と右鼠径部の膨隆を主訴とした。5年前に急激な体重増加があり、同時期より左側腹部にヘルニア脱出による腫瘤を触知していた。腹痛や腸閉塞などの消化器症状は認めなかったが、右鼠径部の膨隆が出現したため受診した。腹部単純CTでは、中腹部左半月線部の腱膜の欠損部および右大腿輪を介しての脂肪組織脱出像を認め、急激な肥満・腹圧上昇によるSpigel腱膜の脆弱化がSpigelヘルニアの発症要因と考えられた。大腿ヘルニアを合併したSpigelヘルニアと診断し、腹腔鏡下修復術を行った。術後経過は良好で、術後1年現在再発などの徴候は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2015