進行肝細胞癌に対する治療戦略(集学的治療を含めて) 外科的治療
胆管内腫瘍栓合併肝癌に対する外科治療
竹村 信行
1
,
長谷川 潔
,
國土 典宏
1JR東京総合病院 消化器外科
キーワード:
肝細胞癌
,
肝切除
,
胆管疾患
,
流血中腫瘍細胞
,
治療成績
,
胆道ドレナージ
Keyword:
Bile Duct Diseases
,
Hepatectomy
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Neoplastic Cells, Circulating
,
Treatment Outcome
pp.155-159
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017116844
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肝細胞癌は時に胆管内腫瘍栓を伴うことがあり,その予後は比較的不良であるが,唯一治癒の可能性がある治療が外科切除であり,切除後の5年生存率はおよそ30%である.安全に肝切除を行うためには,腫瘍栓による閉塞性黄疸,胆管炎,胆道出血などの問題を克服したうえで肝予備能を評価し,適切な術式を選択して切除に臨むことが重要である.胆管内腫瘍栓を伴う肝細胞癌は切除後も高率に再発するが,胆道再建後の肝内再発に対する肝動脈化学塞栓療法,ラジオ波焼灼療法は肝膿瘍の危険を伴うため,できるだけ胆管を温存する切除術式を選択するのが望ましい.
©Nankodo Co., Ltd., 2017