癌の術後画像診断-合併症と局所再発のチェックポイント- (第6章)大腸癌
S状結腸切除術(結腸左半切除術を含む)
早川 克己
1
,
山本 栄司
,
吉田 麻里子
,
立元 将太
1京都市立病院 放射線科
キーワード:
S状結腸腫瘍
,
局所解剖学
,
結腸切除
,
腫瘍再発
,
腸瘻
,
腹部X線診断
,
皮膚瘻
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
陽電子放射型断層撮影
,
吻合部漏出
,
腹部CT
Keyword:
Anatomy, Regional
,
Colectomy
,
Intestinal Fistula
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Radiography, Abdominal
,
Sigmoid Neoplasms
,
Cutaneous Fistula
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
Positron-Emission Tomography
,
Anastomotic Leak
pp.s87-s96
発行日 2013年9月10日
Published Date 2013/9/10
DOI https://doi.org/10.15105/J00235.2013336770
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左側結腸は特有の血管解剖のため腸管虚血に陥りやすく,そのため術後の重大な合併症は血流異常に関連することが多い.このような状況において,広く普及したMDCTが虚血の有無や範囲,病態の検索において有用な役割を果たしている.
また,近年大腸癌における薬物療法の中でベバシズマブ(商品名アバスチン®)をはじめとする分子標的薬の進歩は目覚ましい.しかし,それと同時に消化管に関連した特有の副作用の出現も数多く報告されており,放射線科医はその画像的特徴に熟知する必要があると考える.本項では,術後早期より見られ早急な対処が求められる合併症や,術後の薬物療法に関連した合併症を生じた症例を供覧し,最後に術後再発の画像的特徴について解説する.
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