発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016351587
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51歳男性。右股関節痛を主訴に近医を受診、単純X線検査にて骨盤部に釘様の異物影を指摘され、著者らの施設へ紹介となった。腹部CTでは虫垂内に2cmの釘様の異物陰影が認められた。また、問診では誤嚥した明らかな記憶はなかったが、職業上、釘を扱うことが多く、画像での異物の形状は普段使用している釘と一致しているとのことであった。以上より、本症例は誤嚥した釘による虫垂異物と診断され、受診時症状は消失していたため、待機的に単孔式腹腔鏡補助下虫垂切除術を施行した。その結果、切除標本からは虫垂内に2cmの黒色に変色した釘が確認された。尚、術後経過は良好で、患者は術後7日目に退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2016